さち子
夏の終りの水平線と 甘い潮風
髪を短く切ったばかりの ーーーーーー
海辺を走る貨物列車が運んできたメランコリー
貝殻の中隠した涙と 口づけのプロローグ
海よりも深い 一夏を
いま まどろみのなかで 聞こえてくるのは
波の音 君の 歌う声
夏の終りの黄昏どきは とてもさみしいと
風に飛んだ麦わら帽子の 影を追いかけた
浜辺を走る赤いペディキュア さざ波を編んでゆく
忘れかけていたおとぎ話の マーメイドのエピローグ
海よりも蒼い 一夏を
いま まどろみのなかで 聞こえてくるのは
波の音 君の 歌う声
いつかは こんな風に 終るとわかっていた
(コーラス)
もし 君が魚でも みつけられると
何度も呼んだ名前 いまはどこで歌っているの
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